「ストレートは大胆に、変化球は低めに。」…とっくの昔に終わった2020年ドラフト会議ですが。

 気が付けばもう4日も経ってたんですね、ドラフト会議から。

 

 今更ですが今年のプロ野球ドラフト会議、支配下枠73名・育成枠49名、計122名が指名を受けました。いやぁ育成選手指名、多くなりましたね。元から育成選手に積極的だったジャイアンツとホークスが底上げをした結果とはいえ、総数の4割以上を占めるまでに至るとはびっくりです。支配下枠の人数が少なめになったことと合わせて考えると、プロ球団側も「厳選」する方向へ動いたということになるのかと。スカウト活動がままならなかった今年は「当落線上の候補はまず育成で様子を見ましょう」そんな判断が業界全体でなされたのも理解は出来ます。

 

 総数が増えたとはいえ、今年はプロ志望届提出者数も非常に多かった。「狭き門」を突破してプロ野球選手になる「権利」を獲得出来た選手たち、それを行使するもよし、しないもよし。悔いのない選択をして野球人生を全うできるよう、ガッツリ励んで頂きたいものである。

 

 ともあれファイターズは支配下枠6名・育成枠2名、総勢8名を指名。

 

1位:伊藤大海(苫小牧駒澤大)投手

2位:五十幡亮汰(中央大)外野手

3位:古川裕大(上武大)捕手

4位:細川凌平(智辯和歌山高)内野手

5位:根本悠楓(苫小牧中央高)投手

6位:今川優馬JFE東日本)外野手

育成1位:松本遼大(花巻東高)投手

育成2位:齊藤伸治(東京情報大)投手

 

 以上のような顔ぶれ。ドラフト指名時点での「評価」なんて人によって好みがあるから良かったり悪かったりするのが当然だし、そもそも未来予想図としては全くと言っていいほど役に立たないものなんだけど…自分としては「言うこと無し」やね。上位で補強必須ポイントだったセンターラインを固めて中位は先を見据えた高校生、そして下位・育成は「可能性に賭けた」人選。

 

 1位は元から公表していた通り伊藤大海に入札、競合球団は現れず無事に単独指名が実現いたしました。まぁ投げるボールの全般的な威力が素晴らしい。典型的な「剛」の投手。球速に注目が集まってるけど現状でもプロで通用するレベルの変化球を複数持っていて、それを狙ったところにちゃんと投げ切れることは大きな強みですね。身長が公表176センチメートルと、投手としてはやや小柄なこともあって「角度」がちょっと足りないという部分はありますが、それをねじ伏せていけるだけの威力。「剛よく柔を断つ」という言葉がぴったりです。今の投手で言えば現マリーンズの澤村拓一が近い感じでしょうか?

 苫小牧駒澤大では先発投手ですが、大学オールジャパンではクローザーを務めていたこともあって一般的な位置づけはクローザーとしての評価が大きいですが、個人的にはまずは先発をやって欲しいですね。理由はストレートとスライダー、フォークに球種を絞ってしまえば現段階でも1イニング抑えるのはそれほど難しくないから。それに初めからリリーフ専門になってしまうと、それが頭打ちになった時に配置転換に苦労することが多いんですよね。折角100キロ台のスローカーブなんて面白い球も持っているんですから、やれるところまで先発投手としてエースを目指して頂きたい。そのうえで「結果的に」クローザーに収まったのであれば、それはそれでいい。どのポジションであれ、今のファイターズにいなくなった「闘争心むき出しの投球」を発揮してくれればチームも浮上していくはずです。

 

 2位五十幡亮汰は好みが真っ二つに分かれるでしょうね。あと補強ポイントを内野と見るか外野と見るかでも真っ二つ。自分はドラフト直前「守備力重視なら五十幡、攻撃力重視なら古川」が2位候補と期待していましたが、どちらかといえば五十幡の方が好みだったので嬉しかったですね。とにかく100メートル10秒台の圧倒的な脚力ばかりに注目されがちですが、肩も充分「強肩」と呼べる水準にあります。現センター西川遥輝の肩力がいよいよ深刻な状況となった今シーズン、新しいセンター探しは喫緊の課題だったと思っております。五十幡に西川同等の打力を期待するわけにはいきませんが、守備走塁面に限れば充分後継足り得るかと。あとは走力を活かすために出塁率をどれだけ上げられるか。もちろん代走守備固めから自分の居場所を作る道もありますけどね。

 

 そしてまさかの3位が古川、いや~よく残ってましたね。理由としては「捕手としては肩は悪くないが守備にかなり難がある」という評価だからでしょうか?捕手に困っていない球団なら見向きもしないか、もしくはコンバート前提で指名するような選手かもしれません。ただ今のファイターズの捕手陣を見るにつけ「どうにかしないといけない」ポジションであったことは明らかです。宇佐見真吾・清水優心、共に打率1割台では…リーグ屈指の守備力の持ち主ということであれば目を瞑れなくもないですがそちらの方も辛い光景が多かった二人なので…古川にはこの二人を追いやってすぐに正捕手の座を!と言いたいところですが、プロの捕手は大変ですからね。1軍レベルまで鍛えるには時間がかかるでしょうし、結局コンバートという可能性も正直高いでしょうけど。でもやっぱり「打てる捕手」は魅力なんですよね~。

(本音を言えばジャイアンツの小林誠司をトレードで獲得したいのですが、現実的では無いでしょうなぁ)

 

 途中ですが、今日はこんなところで。

 

 かしこ。